リサーチ

平成28年度大学・大学院入学者数を見てみよう

[PR]


学校基本調査は、文部科学省が
昭和23年(1948年)から毎年実施している、
学校に関する基本的事項の調査です。
調査の概要は以下のホームページから閲覧することができます。

●学校基本調査-調査の概要(文部科学省ホームページ)
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/kihon/gaiyou/chousa/1267968.htm

この調査結果は、政府統計の総合窓口であるe-Statのページにおいてデータで公開されています。
今回はこのデータを見ながら、社会人と大学・大学院をテーマに気になることを調べてみました。

平成28年度の大学生入学者のうち、30歳以上の人はどのくらいいるのかな?

さっそく調べてみましょう。

今回は、平成28年度の調査結果を利用します。
学校基本調査 > 平成28年度 > 高等教育機関《報告書掲載集計》 > 学校調査 > 大学・大学院
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001079879&cycode=0

このページの14番(大学 年齢別入学者数)と
20番(大学院 年齢別入学者数)のデータを使って確認してみました。

まずは、大学の入学者数を確認してみましょう。

平成28年度学校基本調査より作成した大学入学者数の表
(文部科学省 平成28年度 学校基本調査より)

平成28年度の大学入学者数618,423名のうち、
30歳以上の入学者は1,222名でした。
全体の0.2%という数字は、かなり少ないという印象です。
そして、男性のほうが女性よりも少し多いですね。

では、次に大学院の入学者数を確認してみましょう。
最初は修士課程を見てみます。

平成28年度大学基本調査より作成した修士課程入学者数の表
(文部科学省 平成28年度 学校基本調査より)

平成28年度の大学院修士課程入学者数72,380名のうち、
30歳以上の入学者は6,404名でした。
全体の8.8%。先ほどの大学入学者数に比べると多いですが、
10%に満たない割合です。
しかし、割合にすると少ないと感じますが、人数は6,404名もいます。
男性と女性の人数が同程度というのも特徴です。

続いて、博士課程を見てみましょう。

平成28年度学校基本調査より作成した博士課程入学者数の表
(文部科学省 平成28年度 学校基本調査より)

平成28年度の大学院博士課程入学者数14,972名のうち、
30歳以上の入学者は6,367名でした。
30歳以上の入学者の割合は、全体の42.5%でした。
博士課程は男性の人数が女性よりも2倍程度多くなっています。

ちなみに、大学院の入学者数については、社会人の入学者数も公表されています。

平成28年度学校基本調査より大学院修士課程年齢別入学者数総数に占める社会人の割合の表
(文部科学省 平成28年度 学校基本調査より)

平成28年度の大学院修士課程入学者数72,380名のうち、
社会人は10.8%にあたる7,824名でした。
男女比で見ると、男性よりも女性のほうが社会人の割合が高くなっています。

平成28年度学校基本調査より大学院博士課程年齢別入学者数総数に占める社会人の割合の表

(文部科学省 平成28年度 学校基本調査より)

平成28年度の大学院博士課程入学者数14,972名のうち、
社会人学生は全体の41.4%にあたる6,203名でした。
全体のおよそ4割が社会人ということになります。
男女の比率差はそれほどないようです。

これらの数字から、皆さんはどのように感じたでしょうか。
思ったよりも多くの大人が学んでいると感じたのか、はたまたその逆なのか。
この数字を見ていると、もう少しいろいろな角度から知りたくなりますよね。
数字を見ながら、「へぇ」と思ったり、「なぜ?」と思ったり、
あるいはなんだか「もやもや気分」になったりするかもしれません。
でも、そういうことが大事なのではないかと思います。

このように、毎年発表されている統計の中から、
学習している大人の実態を数字でとらえていきたいと思います。
次回もどうぞお楽しみに。


[PR]