これまで公開していた
Microsoft Office 2010版「ITスキル」シリーズを
Offce365(投稿時点ではOffice2016と同様の機能)に
バージョンアップしてお届けします。
Office365版のWord編、
第15回目は『表組み Part12』です。
なお、Word2010版をご覧になりたい方は、
こちらをご覧ください。
目次:ITスキル【Word編】(Office2010版)
https://andla.jp/wp/?page_id=1337
※2020年4月22日(日本時間)より
「Office 365」 は 「Microsoft 365」になりました。
この記事は投稿時点で「Office 365」 と呼ばれていたので
記事内はその名称のままになっておりますので置き換えてご覧ください。
基本的に大きな変更点はなく、さらに新しい機能が追加されました。
詳しくは公式ページでご確認ください。
https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/
さぁ、今回は表組みPart.2として、WordにExcelで作成した表を貼り込む方法を説明します。
できるだけエラーを起こしにくくて、ファイルサイズが軽めの方法を選択したいよね。
ファイルが重くなると、どうしてもWordが落ちやすくなったり、動作が遅くなったりするから。
2段組みの文章内に表を貼る時の事例も交えて説明していますよ。
これを知ってるかどうかで作業の効率が全然違うので必見です!
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Excelからの貼り付け方 br>
オブジェクトとして貼り付け br>
Excelワークシート機能を持たせる貼り付け形式 br>
・Microsoft Excel ワークシートオブジェクト br>
テキストデータとして貼り付け br>
・リッチテキスト形式(RTF) br>
・テキスト br>
・HTML形式 br>
・Unicodeテキスト br>
図として貼り付け br>
・ビットマップ br>
・図(拡張メタファイル) br>
リンク貼り付け br>
・リンク貼り付けでのメリット br>
・リンク貼り付けでのデメリット br>
テキストボックスを使って表を自由に配置する br>
表組みPart2では、Excelで作成した表を
貼り付ける方法を説明します。
計算式を用いている複雑な表はExcelで作成して
Wordに貼り付けることをお勧めします。
Excelからの貼り付け方
Excelで作成した表データを貼り付けるとき、
様々な貼り付け方があります。
それらにどんな違いがあるのか、
ここで説明していきたいと思います。
まず、どの方法で貼り付ける場合でも、
最初に行う作業について説明します。
(1)あらかじめ、Word文書を開き、
表データを挿入する場所にカーソルを移しておきます。
Excelの表データをドラッグし、
マウスの右クリックで出たメニューリストから
[コピー(C)] を選択します。
(2)Wordに戻り、表データを挿入したい行の先頭で
カーソルが点滅しているのを確認してから、
メニューの[ホーム]タブにある [貼り付け] をクリック。
[形式を選択して貼り付け] を選択してください。
(3)表示された[形式を選択して貼り付け]画面で
貼り付ける形式を選択し、[OK]ボタンを
クリックするとその形式でデータが貼られる訳ですが、
その形式によって何が違ってくるのか、
説明していきます。
まず、オブジェクトとして貼り付けるという、
元のExcelデータにリンクしない手順について
みてみましょう。
オブジェクトとして貼り付け
[貼り付け(P)] にチェックが入っていることを
確認してください。
オブジェクトとして貼り付けられるので、
元のExcelファイルとの関連はなくなります。
以下にそれぞれの貼り付ける形式について説明していきます。
Excelワークシート機能を持たせる貼り付け形式
・Microsoft Excel ワークシートオブジェクト
表部分をダブルクリックするとExcelが起動して、
表の部分がExcelのワークシート に変化します。
このワークシート上でデータの編集が可能です。
ただし、Word内のデータを加工しても、
元のExcelファイルとはリンクしていないので
変更されません。
下の図は表をダブルクリックしたときの様子です。
テキストデータとして貼り付け
Excelの機能を持たない、
テキストデータとしての貼り付け方法が
たくさん用意されています。
・リッチテキスト形式(RTF)
表のデータに文字の色やサイズ、罫線などの
書式情報を付けたテキストデータ。
Excelで設定した書式情報を持ったままのデータです。
・テキスト
書式情報のない表のテキストデータ。
罫線の部分はタブマークが入っているので、
このデータを選択して、
[挿入] タブから作表することもできます。
Word上で自由に表のスタイルアレンジを加えたい際は、
このようにテキストで貼ってから
表に加工するのが適しています。
残りのテキスト貼り付けは、
論文等にあまり使用しないと思われるので、
以下に簡単に説明します。
・HTML形式
ブラウザソフトで見ることができる
www用のテキストデータ。
・Unicodeテキスト
書式情報のない表のデータだけを、
Unicodeという規格に合わせたテキストデータ。
図として貼り付け
図として貼る形式は2つあります。
・ビットマップ
圧縮されないので画質はいいのですが、
貼り付けデータのサイズが大きくなり、
Wordのファイルサイズも大きくなるため、
論文作成等においてはおすすめできません。
・図(拡張メタファイル)
そこそこのサイズで画質もいいので、
画像として貼りこむならこれがおすすめです。
入力範囲内におさまるように
貼り付けられるのも魅力です。
リンク貼り付けのメリット・デメリット
これまでは元のファイルとは関係がなくなる
貼り付け方について説明しました。
これからリンク元ファイルとリンクされる
「リンク貼り付け」について説明します。
[リンク貼り付け(L)] を選択すると、
元ファイルとリンクした貼り付けが可能になります。
下の図は、[リンク貼り付け]にチェックしてから、
[Microsoft Excel ワークシートオブジェクト]
を選んだときのWord文書です。
・リンク貼り付けでのメリット
Word文書には図として表が貼られ、
表の部分をダブルクリックすると、
元のExcelファイルが前面に出てきます。
ここで一方の数値を変更すると、
他方も瞬時に変更されます。
ExcelとWordのファイルを
いつも同じ状態にしておきたい場合には
とても便利な機能ですが、デメリットもあります。
・リンク貼り付けでのデメリット
*Excelを閉じたままファイル移動するとリンクが切れてしまう
回避するには、Wordのリンク貼り付けした図の
リンク再設定が必要です。
Word文書内に貼り付けた表の上で右クリック、
メニューから
[リンクされたワークシートオブジェクト] – [リンクの設定]
を選択します。
リンクの設定画面が表示されますので、
ここでリンク元を変更します。
この画面ではリンク元の他、
自動・手動の更新方法なども指定することができます。
*リンク貼り付けの量によっては、ファイルが重くなる
リンク貼り付けを文書に多数配置すると、
ファイルが重くなります。
また、リンク元のExcelファイルを
あらかじめ開いておかないと
立ち上がるのに時間がかかる場合も。
テキストボックスを使って表を自由に配置する
Excelで作成した表を、ワークシートオブジェクトや
図などの形式を選択して貼り付ける場合、
レイアウトの設定で文字列を折り返すかどうかなど
指定できるので、表の配置は比較的自由に行えます。
ただ、Wordの作表機能で作った表については、
配置をあまり自由に設定できないので、
簡単にできる方法をここで説明します。
では、2段組みで作成した文書の下の方に表を配置してみましょう。
(1)表を挿入したい場所にテキストボックスを作成します。
メニューの [挿入] タブから図形をクリックし、
[テキストボックス] を選択すると、
適当な大きさのテキストボックスが自動で出現します。
(2)テキストボックスの周りの文字列をどうするか、
設定します。
テキストボックスの枠線上でクリックし、
テキストボックスを選択した状態にします。
右クリックメニューから [文字列の折り返し] をクリック。
右の一覧から任意のものを選択してください。
今回は、表の周りにも文字列を入れたいので、
[四角形] を選びます。
(3)枠内で、前回Part1で説明したように、
表を作成します。
できあがった表に合わせて、
テキストボックスの大きさを調整してください。
(4)テキストボックスの枠線を消したい場合は、
テキストボックスの枠線上でクリックし、
テキストボックスを選択。
右クリックメニューから
[図式の書式設定]をクリックしてください。
画面右に表示される、
「図式の書式設定」作業ウィンドウで、
[線] の [線なし] にチェック。
2段組みの文書の中に、表を設置することができました。
テキストボックスの中に表を入れてしまえば、
2段組みの文書の場合でも、
段組みをまたいで表を配置できるなど、
文書のレイアウトが自由に設定できます。
次回は「段組み」について説明します。おたのしみに。