京都大学の研究チームは、アジアゾウが
人間の顔の向きや体の向きといった視覚的手がかりを
理解できるかどうかを調べるため、タイ北部チェンライで
飼育されている10頭の雌ゾウに、餌を要求する課題を与え、
実験者は次の4つの姿勢のいずれかをとりました。
(1)顔と体の両方をゾウに向ける
(2)両方を背ける
(3)顔だけを向ける
(4)体だけを向ける
また、実験者が不在のときのゾウの反応も含めて、
各条件でゾウがどの程度餌を視覚的な仕草にて
要求するかについても分析。
これらの結果からわかったこととは?
詳しくはリンク記事でご確認ください。

ゾウは人間に見られていると気づいているのか?―アジア最大の陸生動物が人間の視覚的注意を認識する仕組みの研究― | 京都大学
ゾウは大きな耳と長い鼻を持ち、主に音や匂いによってコミュニケーションをとると考えられています。しかし、視覚的な情報をどの程度利用しているのかは不明なままでした。視覚的注意に関する研究は主に霊長類を対象に行われており、アジアゾウに適用された例はほとんどありませんでした。 ジム・ホイラム 人と社会の未来研究院特定研究員らの研究チームは、アジアゾウが人間の顔の向きや体の向きといった視覚的手がかりを理解できるかどうかを調べました。タイ北部チェンライで飼育されている10頭の雌ゾウに、餌を要求する課題を与え、実験者は次の4つの姿勢のいずれかをとりました。(1)顔と体の両方をゾウに向ける、(2)両方を背ける、(3)顔だけを向ける、(4)体だけを向ける、という条件です。さらに、実験者が不在のときのゾウの反応も含めて、各条件でゾウがどの程度餌を視覚的な仕草にて要求するかを分析しました。 その結果、ゾウは実験者の顔と体の両方が自分に向けられているときに最も頻繁に餌を要求するジェスチャーを示し、体の向きが顔の向きよりも強い手がかりとなることが明らかになりました。ただし、この効果は顔もゾウの方を向いている場合に限られていました。
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