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知覚のコマ落ちから、意識の時間を可視化―意識の進化的側面にもアプローチ―|京都大学


スマートフォンで動画を見ているとき、
映像がフリーズした後、画像が飛ぶような
コマ落ち現象は、私たちのヒトの知覚意識でも
起こっており、このような状態を研究分野において、
「知覚意識のコマ落ち」と呼んでいるそうです。

京都大学の研究グループは、サルを対象として
モニターに次々と現れる画像のうち、
二枚の画像に注目して複数のバーを用いて
報告してもらう二重課題と一枚の画像に
注目するだけでよい単一課題の二条件を、
切り替えながら解いてもらうという課題を実施。

またサルに提示した画像と全く同じ画像を使って、
ヒトでも同じ非言語的課題を実施し、
サルと人間の単一課題の成績と二重課題の
成績の差をとって、コマ落ちの関数を定義し、
動的時間伸縮法に基づいたアルゴリズムを援用して分析。

その結果からわかったこととは?
詳しくはリンク記事でご確認ください。

知覚のコマ落ちから、意識の時間を可視化―意識の進化的側面にもアプローチ― | 京都大学
 皆さんは、スマートフォンで動画を見ているとき、映像がフリーズした後、画像が飛ぶような経験をしたことはありませんか。このようなコマ落ち現象は、私たちの知覚意識でも起こっています。それを端的に示す例として、「注意の瞬き」という現象があります。注意の瞬きとは、次々と現れる画像のうち、先行する画像に注目していると、数百ミリ秒ほど後続する画像が知覚できない現象で、研究分野において、いわば「知覚意識のコマ落ち」として知られています。  小村豊 人間・環境学研究科教授、知念浩司 同研究生、河端亮良 同修士課程学生らの研究グループは、サルにも注意の瞬きに特徴的な心理物理関数が現れることを明らかにしました。ただし、ヒトの注意の瞬きと比べると、ヒトの方がコマ落ちの時間が短く、その関数をスケール変換すると、サルのコマ落ち関数にフィットすることから、感覚信号が意識の上にのぼるための処理スピードに種間差があることも分かりました。最近の赤ちゃん研究において、注意の瞬きの時間が、発達と共に短縮される事が分かっています。ヒトの発達と霊長類の進化で拡大する脳領域は重複しているので、この領域が、感覚情報を意識情報へ変換する過程に関わっている可能性があります。本研究グループでは、今後、その詳細を明らかにしたいと考えています。
www.kyoto-u.ac.jp

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