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チンパンジーは観衆を気にする?観衆の有無で数字課題のパフォーマンスが変わる|京都大学

たくさんの人がいる前でプレゼンテーションや
競技・パフォーマンスをおこなうとき、多くの人は
プレッシャーを感じますが、そのことによって
よりよいパフォーマンスを発揮することもできる人もいれば、
プレッシャーに負けてしまう場合もあります。
ヒト以外の動物の場合はどうなのでしょうか。

京都大学、秋田県立大学の研究チームは、
チンパンジーにおける認知パフォーマンスが
観衆の存在に影響されるかどうかの観衆効果を
調べるため、難易度や認知的要求度の異なる
3種類の数認知課題に対する6頭のチンパンジーの
パフォーマンスを、観衆の構成を変化させながら
6年間にわたって記録して分析。

その結果からわかったこととは?
詳しくはリンク記事でご確認ください。

チンパンジーは観衆を気にする?―観衆の有無で数字課題のパフォーマンスが変わる― | 京都大学
 私たちの認知パフォーマンスは、観衆の存在に大きく影響されることがあります。この現象は、他人の目や評判を気にするヒトの特性と関連付けられることが多いですが、ヒト以外の動物とどの程度共有されているかは不明でした。  クリステン・リン 野生動物研究センター博士課程学生、山本真也 高等研究院准教授、村松明穂 秋田県立大学助教の研究チームは、チンパンジーにおけるこのような観衆効果を調べるため、難易度や認知的要求度の異なる3種類の数認知課題に対する6頭のチンパンジーのパフォーマンスを、観衆の構成を変化させながら6年間にわたって記録しました。その結果、チンパンジーのパフォーマンスはその場にいる観衆の数や種類に影響されることがわかりました。最も難しい課題では、実験者の数が増えるにつれてパフォーマンスが向上しましたが、最も簡単な課題では、慣れ親しんだ観衆の数が増えるにつれてパフォーマンスが低下しました。このことは、認知処理に対する観衆の影響がチンパンジーにも見られることを示唆しており、この特性の進化的ルーツは、ヒトにおいて評判に基づく規範社会が発達する以前にまでさかのぼる可能性があります。  本研究成果は、2024年11月8日に、国際学術誌「iScience」に掲載されました。
www.kyoto-u.ac.jp

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