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医療機関による学会発表が医療の質改善に及ぼす影響を検証 エビデンスに基づく治療行為が増加し、死亡割合も改善|京都大学

多くの医療機関は医療を提供するだけでなく、
臨床医による学会への論文投稿も行っており、
こうした学術活動を通して最新の知見を得ることができ、
さらにエビデンスが高い医療につながるといった
よい影響が生まれている可能性があります。

京都大学の研究グループは、
「臨床医等の学会発表は、よりエビデンスに基づいた
診療行為を通じて、患者の転帰の改善に影響するのではないか」
という仮説を立てて、医療の質向上プロジェクトの
全国統一形式の臨床情報・診療行為データを用いて、
信頼性の高いエビデンスが豊富な急性心筋梗塞の
領域で検証を実施。

その結果から示唆されることとは?
詳しくはリンク記事でご確認ください。

医療機関による学会発表が医療の質改善に及ぼす影響を検証―エビデンスに基づく治療行為が増加し、死亡割合も改善― | 京都大学
 医師の働き方改革の課題として研究時間の確保が議論されていますが、医療従事者が様々な学術活動に関わることで医療の質が向上することが報告されており、日本専門医機構や米国大学院医学教育認定評議会プログラム等の医学教育上も学術活動が重視されてきました。しかし、医療機関の臨床医等が学会発表を行うことで医療の質が向上するかどうかを具体的に調べた報告はありませんでした。  今中雄一 医学研究科教授、髙田大輔 同特定講師らの研究グループは「臨床医等の学会発表は、よりエビデンスに基づいた診療行為を通じて、患者の転帰の改善に影響するのではないか」という仮説を立てて、医療の質向上プロジェクト(QIP)の全国統一形式の臨床情報・診療行為データを用いて、信頼性の高いエビデンスが豊富な急性心筋梗塞の領域で検証を行いました。結果、学会発表を行っている医療機関で治療を受けた患者の方が院内死亡割合は低く、その効果はエビデンスに基づく薬剤の処方等が関与した可能性が示唆されました。  本研究は、医師の働き方改革における自己研鑽の捉え方や医学教育上の学会発表の重要性にも示唆を与えるのみならず、政策決定や病院経営上も有用な知見であり、文部科学省の医学系研究支援プログラム等も後押しできた点で意義があります。
www.kyoto-u.ac.jp

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