コラム

モチベーション対策(1) つながり

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「おとなの学び」=”働きながら学ぶ” ということは、
なかなか骨の折れることだと思います。

“学び”をスタートする時点で、
すでに様々なモロモロを背負っている
という方が多いのではないでしょうか。

仕事だったり、家庭のことだったり、
介護だったり、病気だったり。

だからこそ、志がどんなに高くとも、
気持ちが折れるような出来事に
遭遇することがあります。
勉強以外のことに時間や気持ちの配分を
増やさざるを得ないことが、
実に頻繁に起こります。

受講する時間を確保できず 、
唯一の解決策が「眠らない」になってしまうことも。
ロングスリーパー型である私も、
3時間睡眠できればいいほうだなんていう状態が長く続きました。

いろんなことが、ロールプレイングゲームさながらに、
一難去ってまた一難とやってきます。
ボスキャラ倒すのにあとどれだけ戦えばいいのーー!!
みたいな感じで、襲い掛かるアレコレ。
学びへのモチベーションを維持するのは
やはり大変なことなのだと、
体験したからこそわかります。

そこで、モチベーション対策」というタイトルで、
私自身がモチベーションを維持するために、
これはよかったということを書いていこうと思います。

1回目は、「つながり」です。

社会人学生として学ぶことに決めて、
選択したのはオンデマンドで受講できる大学でした。
受験の時の面接会場には、
スーツを着用したベテランの風貌を持つ方も
たくさん参加されていました。
(私は情報科学という分野を選択したので
余計に男性が多かったような)
面接を待つ会場で、そのときに思ったこと。

「合格した暁には、この参加している皆さんと
果たして会う機会があるのだろうか ?」

寒い冬の面接日に、面接の前の緊張よりも、
こんなことを考えていたのでした。

そして現在。
大学を卒業し、大学院も修了しました。
合格して入学したことで出会った多くの皆さんとは、
在学中はもちろん、卒業した現在も交流が続いています。

大人になってから、出会ってつながっていく面白さ。
大人の学びには、そんなご褒美もあるんですね。

大学在学中の人との交流方法や距離感は、人それぞれ。
つながりを深めたい人もいれば、
つながることをそれほど求めず自分だけで進める人もいます。
ちょうどその中間くらいの人も結構いるかな。
つかず離れずみたいな距離感を持つというか。

人それぞれのスタンス。
それを受け入れてつながっていくという点は、
大人ならではかなと思います。

つながり方は様々ですが、
時に支えあい、共通の思い出をもつ仲間ができたことは、
私にとってはとても大きな財産だと思っています
年齢もいろいろ、背景もいろいろ、生き方もいろいろ。
いろいろだけど、そこが面白い。

在学中に「つながった」 仲間がいてくれて、
本当によかったなぁと思うことはいろいろあります。
・受講の仕組みや履修方法がわからないときに聞くことができた
・夜中の学習時にSNSを通じて交流することで、孤独感を感じないで済んだ
 たとえ、夜中に直接やり取りをしていないとしても、
 皆も夜中に 同じように受講しているんだろうなと思っただけで寂しくない!
・スクーリングなどで集まる機会があり、SNSを超えたつながりを感じることができた
 大人になってできたつながりから生まれた新しい「場所」は、
 きっとこれからの人生で大事な宝物になるはず!
・オンデマンドだと会わないのかなと思っていたけど、
 1年に何度か会う機会があって、これが実に楽しい(笑)
・自分が病に倒れた時やピンチの時に、たくさんの人に支えてもらった!!
などなど、
挙げだすとキリがありません。

振り返れば、学び続けていくためのモチベーションが下がらないように、
ずっと支えてもらっていたなぁと思います。

そして、修了した現在でもつながりが続いています。

学び始めたときに、
ちょうどmixi(ミクシィ)が 流行っていたときでもあったので、
大学で出会った人たちとはmixiを通じてやり取りしていました。

東日本大震災の時も、
mixiを通じて情報をやりとりし、
それを乗り越えてきた一体感がありました。
その後、震災の影響もあり、
FacebookやLINEが急速に普及していきました。

SNS(ソーシャルネットワーキング)の“居場所”は多様化しています。

mixiが主だったときには、
みんながまとまって同じ場にいましたが、
今は居場所がバラバラになっているなと感じています。
いつもやり取りできる人もいるけど、
そうできない人も 生まれてきてしまったかな。

ここ最近のmixiのコミュニティでは、
他のSNSを主に切り替えた人が多いこともあり、
定期的に見ている人が減ってきていて、
何かを伝達するまでに時間がかかってしまうのが難点。

最近利用する人が増えたFacebookは、
グループ形成をするのに便利な機能が多いし、
能動的に他者とかかわる人には向いているツールです。
でも、ゆるやかにつながりたい人にとっては、
時々気持ちにも少し負荷が大きい ツールかなと思います。
プライバシー設定などの複雑さやシステムの変更が頻繁なこともあって、
個人情報管理の観点から、
ちょっと苦手と思っている人もいるかも しれません 。

LINEは便利なツールだけど、
大きなグループ形成には向いていないかも 。
日常のやり取りにはとても便利。
ただ、人数が増えると投稿数がどうしても多くなるので、
知りたい投稿をさかのぼって探すのが大変です。
利用方法によっては対策もあるけど、
それを全員に浸透させるのはなかなか骨が折れる。
一定数以上のコミュニティ維持にはあまり向いていないかもしれません。

どんなツールがいいのかなぁ。

つながることをゆるやかに保つために、どうしていったらよいか。
それが今感じているテーマでもあります。

私たちが学んでいた時に感じた“一体感”のようなものを、
どのように構築していけるか。
これは、大人が学ぶための場づくりにおいては、
新たな課題になるのかもしれません。

先日、大学の同窓会がありました。
それぞれが近況報告をすると、
いろんな人が建設的な意見を出してきて、
結果として近況報告をつまみにして(笑)、
未来の自分を、さらには未来の社会を語りあう楽しい時間を過ごしました。

同じ分野を選択しているので、
そもそも興味関心が近いこともあるのかな。
突っ込む意見が面白いし、現実的。
卒業してもつながりを通じて、
語り合いの中で自分の目標(未来)をイメージしたり、
学び続けることを思い出させてもらえたりするものなんだなぁと実感。

来年もまた集まろうといって解散。
次回、みんながどんなことを学び、
何をしようとしているかという話を聞くのが今から楽しみです。

大人になって学びを通じて得た「つながり」。
いいものですね。


今日の四字熟語

天涯比隣(てんがいひんりん)

たとえ遠く離れていても、すぐ近くにいるように親しく思われること。親しい友人などについていう。▽「天涯」は非常に遠い所、「比隣」は隣近所の意。
(goo辞書より:https://dictionary.goo.ne.jp/idiom/

実際の距離は離れていても、同じ学びで出会った友達に救われたことが何度もありました。
卒業や修了という節目を経た今も続く交流は、これからも続く人生の明かりでもあります。

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