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前回のPart1では、
「用途、目的に合わせてどのグラフを選択したらよいか」
ということについて説明しました。
今回のPart2で取り上げるのは、
ずばり「グラフの見栄え」についてのコツです。
Excelにはグラフをいろいろと装飾できる機能があるよね。だけど、色を付けすぎたり、立体にする必要がないのに立体になっていたりと、装飾することで見づらくなってしまっているグラフをよく見かけるよ。
私もよく見る。不必要な装飾は本当に伝えたい情報を見えにくくしてしまうことがあるよね。色を使いすぎるのもわかりにくくなる原因のひとつだよね。
論文やレポートに入れるグラフは、何を伝えるためにグラフを作ったのかということを考えながら作る必要があるよね。シンプルにしすぎて、必要な数値や単位、凡例まで削っちゃだめだけどね(笑)
今回は、どのようにグラフを見やすくするのか、どのように情報を際立たせるのかということを具体的な例で説明していきます。さぁ、始めましょう!
今回のPart2で取り上げるのは、
ずばり「グラフの見栄え」についてのコツです。
「グラフを見やすく」、「2つのグラフを1つに」など
実際にグラフを作成する中で、
知っているとためになること間違いなしです。
なお、文中で使用しているのはExcel2010です。
見やすいグラフへ:色使い
見やすいグラフへ:白黒印刷の場合
・印刷のページ設定で白黒印刷仕様にする
・パターン塗りなどグラフを変更する
見やすいグラフへ:すっきりした見た目
複合グラフの作り方
見やすいグラフへ:色使い
色が多すぎて伝えたいデータがよくわからなくなっているグラフをよく目にします。
なるべく、色をシンプルなものに変更してみましょう。
目立たせたい値だけを違う色に変えると、アクセントになります。
目立たせたいグラフの棒や線だけを選択し、ショートカットメニュー
[データ要素の書式設定] ダイアログボックスで色を変更することができます。
集合縦棒グラフは、通常単色のグラフになりますが、
チームカラーやコーポレートカラーなどを用いて
あえて違う配色にしたい場合があります。
そのような場合は、一度グラフを作成した後、
データ系列を選択し、ショートカットメニュー
[データ系列の書式設定]ダイアログボックスの
[塗りつぶし]にある「要素を塗り分ける」チェックボックスを
ONにしてください。
要素が塗り替えられます。
この色分けはデフォルトのOfficeというテーマですが、
これ以外の配色パターンを使って、全く違った色の組み合わせ
にすることも可能です。
同じグラフで「コンポジット」を選んでみました。
雰囲気、変わりますよね。
また、「要素を塗り分ける」チェックボックスONの状態で、
グラフツールの[デザイン]タブから、
任意のグラフのスタイルを選択すると、
青系、赤系など同系色のグラデーションにできます。
もちろん、データ要素を1つずつ選択して、
任意のカラーに変更することも可能です。
見やすいグラフへ:白黒印刷の場合
論文など白黒で印刷して提出しなければいけない場合、
このままカラーのグラフを印刷しても見づらくなってしまいます。
棒や円グラフはパターン塗り、折れ線グラフは
マーカーをつけるなどの工夫が必要です。
また、グラフを変更しなくても、手っ取り早く印刷する際に
モノクロ仕様にする方法がありますのでご紹介します。
・印刷のページ設定で白黒印刷仕様にする
(1)[ファイル]-[印刷]にある[ページ設定]をクリック。
[ページ設定]ダイアログボックスが表示されるので、
[シート]タブにある「印刷」の「白黒印刷」チェックボックスを
ONにし、[OK]ボタンをクリック。
(2)あらかじめ要素を塗り分けておいたグラフでは、このように
自動的にパターン塗りされます。
・パターン塗りなどグラフを変更する
たとえば、ある要素を際立たせたい場合など、
特定のデータ要素を黒色塗りし、あとはパターン塗りするなど、
好みのデザインにすることができます。
(1)作成したグラフのデータ要素の一つを右クリックして、
ショートカットメニューから
[データ系列の書式設定]を選択。
[データ系列の書式設定]ダイアログボックスの「塗りつぶし」 で
任意のパターンに変更してください。
(2)下のグラフは女性のデータを際立たせたいため、
そこを色塗りにし、後のデータ系列はパターン塗りしました。
白黒の場合は、枠線はあった方が分かりやすいと思います。
枠線の指定は[データ系列の書式設定]ダイアログボックスの
「枠線のスタイル」で 行いましょう。
また、印刷時に目盛り線が消えてしまう場合は、
[目盛り線の書式設定]ダイアログボックスの
「線のスタイル」で円を太くしてください。
見やすいグラフへ:すっきりした見た目
見る人にグラフの要点を分かりやすく伝えるためには、
「すっきりとした見た目」が不可欠です。
グラフを作成する上で、こうした方が見やすくなる、
という点を以下にリスト します 。
特殊効果はよく考えてから
グラデーションや影、3Dなどの特殊効果は
見づらくなる場合が多いので、
使う時はよく考えてから。
グラフによっては補助線と目盛り線をトル
補助線は入れるとごちゃごちゃしてしまうことがありますので、
多くの場合は必要ありません。
また、全体を大きく把握するようなグラフの場合、
目盛り線は必要ありません。
軸タイトルを省く
軸タイトルはできるだけ項目名に含めてしまい、
省略する方向で。
テキストのフォントサイズは必ず調整する
軸やタイトルなどのフォントサイズの調整はマスト。
特に、軸のフォントサイズは小さくなる場合が多いので、
大きくしてください。
データ系列が多い場合は凡例なくす
折れ線グラフでデータ系列が多い場合、
凡例が大きくなってしまうので、テキストボックスで
線に沿わせるように。
複合グラフの作り方
折れ線グラフと棒グラフなど、
異なる種類のグラフを組み合わせたものを
複合グラフといいます 。
量と比率のような、違う種類の情報を1つのグラフに表せるのが特徴です。
これから、その複合グラフの作り方について説明します。
東京の降雨量と気温の推移(2016年) を1つのグラフにまとめます。
(1)棒グラフにしたいデータも折れ線グラフにしたいデータも
すべて選択した上で棒グラフを作ります。
(2)平均気温のデータ要素を選択し、
右クリックのショートカットメニューから
「系列グラフの種類の変更」をクリック。
(3)[グラフの挿入]ダイアログボックスが表示されますので、
折れ線グラフを選択して[OK]ボタンをクリックします。
気温のデータ系列が折れ線グラフに変わりました。
このままだと折れ線グラフの変化が分かりにくいので、2軸を作ります。
(4)折れ線グラフを選択して、右クリック
ショートカットメニューから
[データ系列]の書式設定をクリックしてください。
[データ系列の書式設定]ダイアログボックスが表示されるので、
[系列のオプション]で「第2軸」にチェックを入れ、
[閉じる]ボタンをクリック。
(5)グラフに2軸が追加され、気温データも変化率が分かりやすい
軸の範囲へと自動的に変更されます。
(6)前章の見やすいグラフへの工夫を活かしたのが下のグラフです。
目盛り線などを取り、フォントや凡例などを工夫しただけで、
すっきりと見やすくなりませんか?
いかがでしたか?次回は「Excelの便利Tips」をお送りします。お楽しみに!
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