外来種は生態系に大きな影響を及ぼします。
特に、固有種の動植物が多い地域に外来種が侵入すると
それまでの生態系が崩れてしまうため、外来種の
駆除を行なっている地域も多いものの、
人力で広い範囲を見回るには人員や予算の制限があり
難しいのが現状です。
京都大学、慶應義塾大学の研究グループは、
世界自然遺産・沖縄県西表島に定着する危険性が高い
2種の外来種のカエルを鳴き声から自動で検出する
AIモデルを開発し、性能をテストするために、
一年を通じて様々な季節にスピーカーで鳴き声を流し、
多様な背景雑音があるなかでも、AIモデルがそれらの
鳴き声を判別できるかを実験。
外来カエル類がすでに定着している石垣島で
一年間録音した音声を解析するなどの実験結果から
わかったこととは?
詳しくはリンク記事でご確認ください。

AIによる外来カエル類の自動検出法の開発―世界自然遺産・西表島への定着を防ぐために― | 京都大学
人間によって本来の分布域外に運ばれ定着した外来種は、定着先の生物多様性に大きなダメージを与えることがあり、外来種問題の対策が世界的に課題となっています。外来種はいったん数が増えると根絶が難しく、侵入初期に発見し、増殖を防ぐことが重要です。侵入をモニタリングするための人員や予算はしばしば極めて限られていますが、近年急速に発展したAI技術を活用し、野外に設置したカメラや音声レコーダーで記録された外来種を自動検出することができれば、侵入の早期検出に大いに役立つと考えられます。 そこで木村楓 理学研究科博士後期課程学生、福山伊吹 人間・環境学研究科博士後期課程学生(現:北海道大学日本学術振興会特別研究員(PD))、福山欣司 慶應義塾大学名誉教授の研究グループは、世界自然遺産・沖縄県西表島に定着する危険性が高い2種の外来種のカエルを鳴き声から自動で検出するAIモデルを開発しました。また性能をテストするために、一年を通じて様々な季節にスピーカーで鳴き声を流したところ、多様な背景雑音があるなかでも、AIモデルがそれらの鳴き声をほぼ正確に検出できることを確認しました。本手法を外来種調査の現場で使用し、より実践的な場面での有効性と課題を洗い出すことが次の課題です。
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