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清浄な南極地域でもヘイズ現象が出現 大気化学過程・雲過程を介して気候変動に与える影響も|京都大学

気象におけるヘイズ現象とは、乾いた微粒子の
浮遊により視界が悪くなる状態を指す言葉で、
主に大気汚染で空気が汚れている場所で発生する
ことで知られています。

ヘイズ(気象)| Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/ヘイズ_(気象)

京都大学、福岡大学の研究チームは、
人間活動起源物質の濃度は低く、大気中に存在する
エアロゾル濃度が非常に低い南極地域における
ヘイズ現象について調べるため、南極の昭和基地で
モニタリング観測として得られてきたエアロゾルデータや
気象庁の定常観測データの再解析を行いて、
1997-2022 年に昭和基地とその上空に出現した
南極ヘイズの特徴、その発生要因、南極ヘイズの
大気化学過程へのインパクトについて分析。

詳しくはリンク記事でご確認ください。

清浄な南極地域でもヘイズ現象が出現―大気化学過程・雲過程を介して気候変動に与える影響も― | 京都大学
 矢吹正教 生存圏研究所特定研究員、原圭一郎 福岡大学助教らの研究チームは、1997から2022年の間に南極昭和基地に出現した南極ヘイズの特徴、その発生要因、南極ヘイズの大気化学過程へのインパクトを明らかにしました。  本研究チームによる解析の結果、南極ヘイズ現象は、荒天・強風時に寿命が1年以内の海氷域から大気へ大量の海塩エアロゾル(以下、「海氷起源海塩エアロゾル」)が放出された結果出現することが明らかとなりました。昭和基地の地上付近では、南極ヘイズ現象は主に5-10月に出現し、昭和基地上空の4km付近まで分布していたことが分かりました。さらに南極ヘイズ現象時には、日射環境下では海塩エアロゾル粒子上の化学反応により、オゾン(O3)消失現象が起きていました。大量の海塩エアロゾル放出はO3消失現象をもたらすだけではなく、雲核の供給過程としても重要なため、雲過程を介して南極域の気象・気候へ影響を及ぼす可能性があります。  本研究の結果は、南極地域観測事業における昭和基地で行われた気水圏モニタリング観測、プロジェクト観測、および気象庁の定常観測で取得された長期のデータに基づいて得られたものです。
www.kyoto-u.ac.jp

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