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AIが大型岩石実験で起こる人工地震の発生を予測 断層のわずかな動きから発生予測へ|京都大学

地震は断層のすべりによって起こりますが、
発生前に前震や、スロースリップと呼ばれる現象を
伴うことがしばしば観測されています。
しかし、地球内部の断層の動きは直接観測が難しいため、
地震予測にどのように活用できるかも明らかではありません。

京都大学の研究グループは、近年、人工知能(AI)を
用いて岩石摩擦実験中に発生する微小な断層すべりを
解析し、人工的に再現した地震の発生時期を予測する
研究が進んでいることから、今回はメートル規模の
岩石摩擦実験データを用いて、AI による地震発生予測の
可能性を検証。

詳しくはリンク記事でご確認ください。

AIが大型岩石実験で起こる人工地震の発生を予測〜断層のわずかな動きから発生予測へ〜 | 京都大学
 近年、人工知能(AI)の一分野である機械学習を活用し、岩石摩擦実験で発生する「人工地震(ラボ地震)」の発生を予測する研究が注目されています。これまでの研究では主に数センチメートル規模の小型実験で行われてきましたが、実際の地震に近いメートルスケールの大型実験では、時間や空間のスケールが大きく異なるため、予測の有効性は明らかではありませんでした。  乘杉玲壽 理学研究科修士課程学生、金子善宏 同准教授、ベルトラン・ルエレドゥ 防災研究所特定助教の研究グループは、AIを用いて、メートルスケールの大型岩石摩擦実験で発生した人工地震データを解析しました。その結果、本震の数十秒から数ミリ秒前に、多数の微小なすべりイベントが加速的に増加する「前震活動」の特徴をAIが正確に捉え、それに基づいて人工地震の発生時刻を高精度に予測できることを示しました。これは、自然の大地震に換算すると、数十年から数週間前の予兆をとらえることに相当します。さらに数値シミュレーションとの比較から、断層の「ゆっくりすべり」域で生じる応力変化を前震活動から間接的に追跡することが、予測の鍵となることを明らかにしました。この成果は、将来の地震短期予測の実現に向けた重要な一歩となります。
www.kyoto-u.ac.jp

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