ITスキル Office2010 Word編

【Word】アウトライン Part.1

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こちらのページでは、
Microsoft Office 2010版
「ITスキル」Word編

をお届けします。

Microsoft365版をご覧になりたい方は、
こちらをご覧ください。
目次:Microsoft365 【Word編】
https://andla.jp/wp/?page_id=6375

卒業論文を書くときに、最初に考えるのが全体構成。先行研究や先輩の論文などを参考にして、自分の論文の構成を考えていくのだけど、最初にWordでその全体構成を組み立ててみるわけ。その時に使うのがアウトライン。

アウトラインという名前ですが、見出しの集まりみたいなものですよね。

そう。仕事で企画書を作る時もそうなんだけど、最初に全体の構成を考えて見出しを設定しておいて、内容が書ける見出しのところをどんどん作成していったよ。例えば、先行研究部分とか、調査対象者とか、別に記録しておいた情報を書き込んでどんどん埋めていった。

そのためにも、見出しの設定方法を知っておくことが大事です。今回はアウトラインの基本的な設定方法について説明していきます!

「アウトライン」は便利ですが、ちょっとややこしいところもあるので説明を2回に分けます。
今回 は Part1として、
・アウトラインとは
・アウトラインとスタイルの関係
・リストを使ったアウトライン番号表示
について説明します。

次回のPart2では、応用編としてアウトライン表示、
ナビゲーションウィンドウ、目次の自動作成などについてお送りする予定です。

「アウトライン」とは

「アウトライン」とは、段落書式の一種ですが、見た目を変えるものではありません。
文章を階層的に設定するために、段落にレベルを割り当てたものです。
長い論文など全体の構成が重要とされるとき、それらを整理するツールとしてとても便利なものです 。

このような構成の文章があるとすると、それにレベルをつけて階層化します。

見出しにレベルを付けて階層化

アウトラインレベルには[本文]と[レベル1]から[レベル9]の全部で10種類があります。
普通に文章を打つと、すべて[本文]とみなされます。
レベルは、通常[見出し]に設定します。
レベルの数値が小さくなると、より上位の階層だということになります。

「章」が一番大きなかたまり、その中に「節」という中かたまりがあり、
さらにその中には「項」がある構成の場合、以下のように各見出しにアウトラインレベルを設定します。

「章」には [レベル1]
「節」には [レベル2]
「項」には [レベル3 ]

見出しにアウトラインレベルを設定

これを設定しておくと、タイトル番号などの表記の変更、
「章」「節」「項」の移動などが簡単にできるようになります。
また、視覚的にも文章の構成がすぐにわかるようになり、とても便利です。

さて、前回の「スタイル」でも「見出し」についてお話したことを覚えていますか?
「あれと何が違うの?」という疑問が当然出てくると思います。
そこで次に、「アウトライン」と「スタイル」の関係について説明します。

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「アウトライン」と「スタイル」の関係

前回説明したように、「スタイル」は文字書式+段落書式がパッケージされたものです。
実は「スタイル」の見出しなどには、Wordの初期設定により
アウトラインレベルがあらかじめ割り当てられています 。

[見出し1]には「アウトライン」の[レベル1]
[見出し2]には「アウトライン」の[レベル2]
[標準]には「アウトライン」の[本文]

「アウトライン」はそれだけで設定すると、見た目上は変化のない段落書式です。
「見出し」に「アウトライン」を設定したかどうか、一目見ただけでは分かりにくいため、
通常は文字書式も同時に行う[スタイル]で指定するのが分かりやすいでしょう。

新しいスタイルを作る際、アウトラインレベルも指定しておくと、
その後スタイルを適用するたびにアウトラインレベルもいっしょに設定されるので便利です。

それでは、実際に論文を作成する手順に近い形で、アウトラインレベルを設定していきます。

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リストを使ったアウトライン番号表示

(1)これから作成する文章の全体構成を考えるため、
「アウトライン」を作成します。

最初に、文章の「見出し」となるものをいくつか入力してみます。
この段階ではただの文章なので「スタイル」は[標準]となっています。
各見出しの後に”(見出し1)”のように記載してあるのは、
この後に指定するスタイルの候補を参考までに入れているためです。

見出しをいくつか入力します

(2)各見出しに、括弧内に入力したスタイル候補を適用していきます。

見出しにスタイル候補からスタイルを選び設定します

(3)見出しに番号を振ります。
[見出し1]の「はじめに」にカーソルを移動し、
[ホーム]タブの[段落]にある[アウトライン]ボタンをクリック。

ホームタブの段落のアウトラインボタンをクリック

(4) リストライブラリが表示されます。
リストの中から、今回はこのリストを選択します。

数字で表現するリストを選択

(5)選択したリストでは、[見出し1]には番号が振られますが、
[見出し2]以降のレベルには別途、レベルを変更する必要があります。

[見出し2]にカーソルを移動し、[ホーム]タブの[段落]内[アウトライン]ボタンをクリックし、
下方にある[リストのレベル変更]を選択。「1.1」をクリックします。

同様に[見出し3]では「1.1.1」をクリックします。

見出し3のリストのレベル変更

(6) 2節の中の項番号は「2.1」にしたいのに、
「1.1」のようにぶら下がるリスト番号が1に戻ってしまう場合があります。
その場合は番号書式を設定しなおします。

「見出し」の番号に カーソルを移動すると、番号部分がグレー塗りされた状態になります。
それを確認して、右クリック。

修正したい見出しにカーソルを合わせてグレーにして右クリック

ショートカットメニューから、[番号を設定]をクリックします。

番号の設定画面が表示されるので、
・[前のリストから継続する]を有効
・[値の繰り上げ]をチェック
・開始番号欄に、希望する値を入力
番号の設定画面で正しい番号に修正

最後に[OK]ボタンをクリックすると、番号が正しくふり直されます。

アウトライン設定が完了した結果

各見出しが論文のストーリーに沿って設定されました。
この後は、見出しごとに本文を入力していけば論文が完成するという訳ですね。

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次回Part2では、文章を構成している見出しの移動やレベルの変更などを、ナビゲーションウィンドウを使って簡単に行う方法の他、アウトラインを使った目次の自動作成など、さらにその利便性の高さが活かせる使い方について説明します。お楽しみに。


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