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人間活動に伴う海洋への窒素と鉄の排出が引き起こす地球規模の海洋環境の変化|東京大学

化石燃料の燃焼や農業用肥料の利用などによって
大気や河川を介して海洋に栄養塩と呼ばれる
窒素や鉄が大量に流入しています。

このことは、これまでの地球とこれからの地球に
どのような影響を及ぼすと考えられるでしょうか。

東京大学、国立研究開発法人海洋研究開発機構の
研究グループは、地球システムモデルと
スーパーコンピュータ「地球シミュレータ」を用いて
1850〜2024年の期間における
温室効果ガスやエアロゾル、施肥などの
データをモデルに与えた上で、過去の地球規模の
海洋環境変化に対する栄養塩排出と
地球温暖化の影響に関する数値シミュレーションを実施。

さらに、人為起源の窒素と鉄排出も加味した
実験を実施し、この2つの実験の違いを見ることにより、
人為的な窒素と鉄排出が海洋環境の変動に
どの程度寄与していたのかを検討したそうです。

その結果からわかったこととは?
詳しくはリンク記事でご確認ください。

 

国立研究開発法人海洋研究開発機構 地球環境部門 環境変動予測研究センターの山本彬友特任研究員(当時。現 国立大学法人東京大学 大気海洋研究所 特任研究員)、河宮未知生センター長、#東大生研 の山崎大准教授らの研究グループは、人間活動によって海洋へ排出される栄養塩(窒素・鉄)が海洋生態系、炭素・酸素循環へ地球規模の変化を引き起こしていることを明らかにしました。人為的な栄養塩は、海洋の基礎生産とCO₂吸収を増加させることにより地球温暖化の影響を相殺しますが、溶存酸素濃度は栄養塩排出と地球温暖化の両方の影響によって低下していることを示しました。人間活動が海洋環境に及ぼす影響を低減するためには、地球温暖化と栄養塩排出の双方の影響に配慮する必要があると考えられます。

情報源: 【共同発表】人間活動に伴う海洋への窒素と鉄の排出が引き起こす地球規模の海洋環境の変化―地球温暖化の影響を相殺/増幅していることが明らかに―(発表主体:海洋研究開発機構)

 

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